超安産だったけど、チアノーゼと多呼吸で保育器へ
お産自体はものすごく安産だった私だけど、その後の会陰縫合と後陣痛が辛すぎて…
正直、赤ちゃん産まれたんだ…!っていう実感があんまりないというか、浸れる状態じゃないというか。
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産後の後陣痛がこんなに大変なんて!|妊娠・出産体験談【9】
ノーマークだった産後の後陣痛...めちゃキツい 私の陣痛〜出産はあれよあれよとあっけなく進み、安堵していたのも束の間。 先生による、会陰切開部分の縫い縫いタイム! これがめっちゃ痛かった…   ...
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胎便吸引症候群だった
私が分娩台の上で後処置をされている間に、同時進行で赤ちゃんの体重を測ったり身長測ったり異常がないかチェックしたりしているのが視界の隅に見えた。
体重2600g、身長46.7cmのやや小さめの男の子。
暫くすると、何やら助産師さんたちがせわしなく指示し合っている。
息子はチアノーゼが出てて、多呼吸だった。
でもその時の私はそち気を回す余裕が全然なくて、このことは後から旦那に聞いて知った。
立ち会い出産した旦那曰く、我が子は出てきた瞬間、唇と手足が完全に紫になっていたんだとか。
生まれて最初に吐き出した羊水はかなり濁った茶色で(普通は透明)、どうやらお腹の中でうんちしちゃってそれを飲んでいたらしい…
しばらくしてもチアノーゼが治らなくて、おまけに呼吸が早すぎるって。
先生が「胎便吸引症候群だね」って言ってたのは私にも聞こえた。
<胎便吸引症候群の原因>
予定日を超えると胎盤の余力も低下しており、より低酸素のリスクは高まります。
こうしたストレス状況下においては、赤ちゃんは子宮内で胎便を排泄するようになります。
さらに、低酸素状況に対して、赤ちゃんは羊水の中にいるにもかかわらず呼吸をしようという反応を示します。
呼吸時に赤ちゃんが羊水中に混入した胎便を吸引することから、胎便吸引症候群は発症します。
引用:メディカルノート
<胎便吸引症候群の症状>
胎便吸引症候群では、出生直後から呼吸障害を認めます。
具体的には、多呼吸やうなり声、鼻を広げる尾翼呼吸、肋骨と肋骨の間がへこむ陥没呼吸、あえぎ呼吸、チアノーゼなどです。
また、へその緒や顔面、体の表面には緑色の胎便を認めることがあります。
呼吸の状態が悪い場合には、気管にチューブを入れ人工呼吸管理になることもあります。
その際、気管の中から胎便の排泄を認めることもあります。
胎便吸引症候群では、緊張性気胸と呼ばれる非常に重い合併症を併発することもあります。
引用:メディカルノート
状態があまり良くないため保育器へ
本当ならば、分娩台の上でしばらく抱っこさせてくれるはずだったんだけど…
状態があまり良くないから、とあれよあれよと保育器に入れられてしまった…
ちっちゃい足の裏に呼吸数や酸素濃度を測る装置を付けて。
保育器の中は酸素濃度を高くしていて、その中にいると呼吸も安定するみたい。
翌日から母子同室だー!って張り切っていたのに、思いがけず離れ離れ…
徐々に徐々に酸素濃度を外に近づけていって、最終的には外と同じ酸素濃度にしていくんだって。
それで大丈夫そうなら保育器出られる…。
ここの産院は全室が完全個室だから、部屋にいるとほんとにポツーン…ひとり。
一歩廊下に出てみると、周りの産婦さんたちは赤ちゃん連れてせっせと授乳室に向かったり、「全然寝れない〜〜〜!!」って立ち話してる…
そりゃ、出産の大仕事終えた翌日から同室ってほんと大変だよね。それはほんとに思う。
でも、今こうやって1人でいると、その悩みすらも羨ましく感じるよ…
保育器3日目で初めての触れ合い
保育器から出られないから、もちろん直接授乳も出来ないし、抱っこすることも出来ない。
幸い、私の部屋がほんと新生児室と近かったから、しょっちゅう覗きに行ってた。
部屋の中にいても赤ちゃんの泣き声がよく聞こえる。
中でも、常に泣いてる赤ちゃんが居て…それがうちの子だった。
新生児室には8人位の赤ちゃんがいたんだけど、保育器に入ってるのはうちの子だけ。
泣くからまた酸欠気味になってチアノーゼが出て…の繰り返し。
保育器に入ってから3日目に、初めて保育器の中に手を入れて我が子に触った。
正式に言えば、出産直後にカンガルーケアで触ったけど、正直あのときは処置の痛みと後陣痛でそれどころではなくて。
正直いうと全然覚えてない…
だから、3日目にして初めての触れ合いのように感じた。
かわいい…
肌、すべすべだぁ…
「ピー!ピー!ピー!…」
そう、手入れてるとその穴から外気が入って酸素濃度が下がっちゃうんだよね。
だから触れ合えるのはほんの一瞬だけ。
不思議なことに、私が手をお腹に当てているとみるみる呼吸数が安定して、泣き止んだ。
でも、私が手を離して部屋に戻ると…
また泣き声が聞こえた。
ずーっと、ずーーーーっと泣いてる。
30分くらいしたら、部屋のナースコールが鳴った。(逆ナースコール?)
すぐに新生児室に向かった。
他の赤ちゃんはすやすや寝てる。
そんな中、頼りないか細い泣き声でずーーっとずーーーーっと泣いている我が子。
相変わらず唇が紫になってる…苦しそう。
胸に手を当ててみた。
また泣き止んだ…
この子、私がお母さんってわかってるんだ…
そう思った瞬間、愛おしすぎて涙が。
今まで泣かないようにしてたのに、愛おしくて、寂しくて、部屋に連れて帰りたくて…初めて泣いた。
つづく